扁桃腺摘出手術体験記 Day2手術当日 麻酔が切れた後が勝負

扁桃炎摘出手術体験記
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Day2「手術当日」

起床→手術 

7時

目が覚める。
緊張はしておらず、リラックスしている。
身を整え、出すものは出し切る。(手術中、手術後3時間は動けない)
与えられた手術着に着替える。
もちろん手術前なので、朝ご飯は無しである。

8時半 手術室まで

担当医、看護師が迎えに来た。「手術室までは歩いていきましょうね。」
クールを装って無言で歩くが、緊張しているように見えたのか、看護師さんが話しかけてくれた。
「緊張してますか?」
「あ、はい、手術は初めてなので実感がわきません。」

しかし手術室エリアに入る銀色の扉を前にしてようやく緊張感が出てきた。
大病院とだけあって、手術エリアの中には手術室がいくつもあり、多くの医師看護師が慌ただしく動き回っていた。
まるで宇宙ステーションにいるかのようだった。

自分専用の手術室につく。ベッドにあおむけになり、毛布を被ってから、上半身裸になる。
「寒いですか?」
「いいえ。大丈夫です。」
手術室は寒いと聞いていたので、下のジャージを着用していた。(もちろん許可済み)

尿道カテーテルはつながれなかった。麻酔後に施されるのかと思ったが、私の場合、後にもつながれることはなかった。

まずは左手の甲へ点滴。針がちくっと刺さる感覚は今でも慣れない。
次に、酸素マスクが装着される。
「今からにおいのある気体が出てくるので吸ってくださーい。」
この臭いのある気体こそ全身麻酔のガスである。
1吸い目。何も変わらない。
2吸い目。何も変わらない?
3吸い目。あれ?
4吸い目。あっ、脳みそがぼやけてきた。
5吸い目。あー視界がぼやけてきた。
6吸い目。記憶なし。

よくアニメとかで、飲み物に睡眠薬を混ぜられてボーっとさせられるシーンがあるが、あの描写と同じような感覚だ。

眠りについた後、手術が終わるまで目を覚ますことはなかった。手術中の記憶は皆無だ。

手術直後 

11時頃 手術直後

初めて意識が戻る

「手術終わりましたよ。ベッドを移しますね。いち、にっ、さん。」
ぼやっと意識が戻る。たしかに今自分は手術室にいて、手術用のベッドから自分のベッドに移し替えられることだけは分かった。
そして瞬く間にまた眠りに落ちた。

次に意識が戻ったのは、入院病棟。見覚えのある天井だ。酸素マスクがつながれている。
まわりには担当医と看護師がいる。
担当医「手術お疲れさまです。無事終わりました。ご家族の方にも連絡いたしました。今から3時間は立ち歩けないので安静にしておいてください。」

ほっと一安心。痛みや苦しさはとくに感じないし、幸い便意もない。
喉から声を出しづらかったが、なんとか意思疎通できるほどには話せた。
看護師にスマホをとってもらい、ラインを確認。父から手術終了の連絡を受け取った旨のラインがあった。酸素マスクにつながれた顔面を自撮りして送信。再び眠りにつく。

手術3時間後 ~初歩行~

手術3時間後、看護師に起こされる。
手術直後と同様、強い痛みや苦しさがあるわけではないが、口の中に痰が溜まるのが気になるようになった。そう、これが厄介な痰との闘いの始まりである。

術後3時間たったので、看護師の付き添いでトイレまで(往復約50m)歩くことになった。
たしかにフラフラするが、なんとか歩くことができた。しかし、ベッドまで残り数メートルという所で吐き気がしてしゃがみ込んでしまった。

丁度小便にも行きたかったので、車いすに乗せられて再びトイレに行った。

手術9時間後 ~初めての食事~

18時

手術後初めて食事が出された。といっても重湯とスープだけである。
まったく食欲がない。飲み物を飲む気にもならない。スープをペロッとなめてごちそうさま。

鎮痛剤(カロナール)と止血剤(トランサミン)を飲むよう促されたが、飲み込みができないので断る。点滴でまかなえるので許してもらった。

なお、退院までに処方された内服薬はこの2種類だけである。何か聞いたことのない特別な薬が処方されると思いきやシンプルだったので、自然治癒力が試されているのだと実感。

手術当日夜 ~ハプニング発生~

夕方あたりから口の中に痰が溜まるようになり、このねっとりとした痰を吐こうにも喉が痛くて吐けなかった。つばも飲み込むことが出来ず、10分にいちど唾を吐いていた。
眠って楽になりたいが、気管の中に唾と痰が詰まって苦しい。

22時

家族とライン電話をつなぎ始めたその時だった。

痰が気管に詰まってむせる。
それが引き金になり、嘔吐してしまった。
幸いゴミ袋が近くにあったので事足りた。

嘔吐後は、余計な痰を出し切ったので幾分気持ちよくなった。
YouTubeをみてリラックスし、そのまま眠りについた。

吐いてしまった原因は、麻酔が切れた後の気持ち悪さに、痰が気管に詰まったことが引き金となったものと考えられる。
以後、吐き気を催すことはなくなった。

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Day2 まとめ

手術当日朝
・手術着に着替える。手術室は寒いので、下のジャージは着用可。
・8:30に手術室へ移動。

手術
・尿道カテーテルは装着されなかった(多分)
・痛い思いはしない。点滴の針を刺すときにちくっとする程度。
・全身麻酔は、口からガスを吸うことによって眠りにつく。10秒くらいで意識がなくなる。

手術後
・病棟に戻ると意識が戻ります。
・酸素マスクが装着されていますが、なんとか意思疎通できる程度には話せます。スマホはいじれます。
・麻酔の効果がまだ残っているのか、あまり痛みは感じません。

手術後3時間
・手術後はじめて歩行します。
・歩けなくはないですが、フラフラして吐き気がします。
・痰と唾が大量に出てきます。上手く吐けません。気管に詰まると厄介です。

手術当日夜
・食事(重湯とスープ)がでますが、全く手に付きません。飲み物も無理です。
・痰が詰まったことが引き金に嘔吐しました。嘔吐後は気分が良くなり眠れました。

次の記事は、手術後1日目(入院3日目)の記録を解説します。
苦しみながらも、少しずつできることが増えていく過程に乞うご期待。

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