北陸新幹線開業のメリット
所要時間の短縮
関西方面~北陸間の移動においては、敦賀駅~金沢方面を北陸新幹線に、敦賀駅~大阪駅を在来線特急サンダーバード号に乗ることになります。敦賀駅で乗換が発生しますが、所要時間は大阪~金沢間の最速列車が現行2時間31分→開通後2時間9分で22分短縮、大阪~福井間は現行1時間47分→開通後1時間44分で3分短縮されます。距離が伸びるほど短縮のメリットは大きくなります。
遅延が少なくなる
在来線であれば人身事故や踏切事故などの影響で遅延することがたまにあります。一方、新幹線には踏切がなくホームドアのある駅も多いため、人身事故による遅延は滅多には発生しません。
※大阪~敦賀駅間を走るサンダーバード号は京阪神地区で頻発するダイヤ乱れや、冬季に湖西線で発生する強風の影響を依然受けやすいことには留意が必要です。
災害に強い
新幹線の設備は高規格で作られており、地震、大雨、大雪が発生しても、遅れにくいまたは運転再開まで短いのが特徴です。その一方で、在来線は新幹線に比べて、夏場は大雨災害、冬場は大雪の影響を大きく受けます。
在来線は降雨規制の基準が厳しいため、大雨が予想される際には早々に運転を見合わせることが多々あります。大雨が発生するたびに運転見合わせが繰り返されると、旅行、出張、帰省の予定が大きく狂うため、避けたいですね。
また、大雨により設備被害も受けやすく、2022年8月4日~10日の間、北陸本線の福井県内区間が大雨により路盤が流出し、1週間もの間運転を見合わせた事例があります。
北陸新幹線は上越新幹線と同様に、豪雪に耐えられる設計にもなっているので、冬でも安定して運行されます。豪雪地帯を走る上越新幹線は並行する在来線が運休になるような状態でも定時運行を続けており、新幹線の大雪への強さには実績があります。
さらに、地震にも強く、2024年1月1日に発生した能登半島地震でも翌日夕方に運転再開を果しています。
普通列車が早くなる
並行在来線区間(敦賀~金沢間)は特急列車が無くなり、普通列車は特急列車による通過待ちが無くなるため、その分所要時間が短縮されます。また、特急列車の遅延の影響を受けることもなくなります。
さらに、ダイヤ設定の自由度も上がります。福井県内の区間(ハピライン福井)では、利用者が多い時間帯を中心に快速列車が運行されることになりました。特急列車ほどの速達性はありませんが、追加料金なしで早く移動することできるので、沿線民にとっては大きなメリットかと思います。
北陸新幹線開業のデメリット
乗換が増える
新幹線と在来線特急(サンダーバード、しらさぎ)は敦賀駅が終着駅となるため、敦賀駅が目的地でなければ乗換が発生してしまいます。
2015年の金沢開業の際には、そもそも金沢駅を目的地にする乗客が多かったので、乗換客の割合はそれほど多くなかった一方で、今回の敦賀延伸においては、敦賀駅を目的地にする乗客は金沢駅に比べれば格段に少なく、乗客のほとんどが乗り換えることになります。ゆっくり休みたい時、荷物が多いとき、小さい子供連れや足が不自由な方、鉄道に不慣れな方にとっては、大きな負担になります。スムーズな乗換ができるよう、新幹線ホームの真下に特急発着用のホームが新たに整備され、少しでも乗換の負担が減らせるように工夫がなされています。ですが、これは先に挙げた所要時間短縮などのメリットを大きく上回るデメリットであると考える方も多いのではないでしょうか。
「正規」運賃の値上げ
正規料金の場合、北陸新幹線と在来線特急の特急料金がダブルで加算されてしまうため、値上げとなってしまいます。大阪~福井は1,150円値上げ、大阪~金沢間は1,620円の値上げとなります。ここまで述べたように、所要時間の短縮効果が僅かにも関わらず、乗換が増えて運賃も増額となれば、かなり不満に感じるのではないでしょうか。
ですが、ネット予約サイトe5489を使えば、割引運賃で乗車できます!次の章でおトクな乗車券について簡単にご説明します。
おトクな乗車券
北陸新幹線延伸後も、オンライン予約サイトe5489にて割引商品が充実しております。割引商品のラインナップは、紙のきっぷを受け取るタイプの「eきっぷ」、「WEB早得7/WEB早得14」、「WESTERポイント特典きっぷ」、そしてチケットレスタイプの「e北陸乗継チケットレス」です。
中でもオススメなのが「e北陸乗継チケットレス」です。J-WESTカード会員専用のサービスにはなりますが、大阪~金沢の場合、正規運賃9,410円に対して8,500円となり910円おトクです。
北陸新幹線の敦賀延伸開業によって、関西~北陸間の移動は乗換が増えるといったデメリットもありますが、おトクな割引運賃を使えば、気軽に移動できるようになるでしょう!
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