(背景)ビジネス環境の変化
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新幹線に乗車する目的とは何でしょうか?
多くの人にとっては、長距離を素早く移動するための手段であろうかと思います。
しかし、コロナ禍で出張や旅行などで客足が大きく落ち込み、鉄道業界を取り巻く環境は大きく変化しております。
その一方で、リモートワークなど場所を選ばずに仕事をする機会が増えています。働きながら休暇をとる「ワーケーション」も受け入れられつつあります。
そんな社会環境の変化の中で、JR東海は、東海道新幹線を移動手段としての役目だけにとどまらず、「移動中でもシームレスに働ける環境」の構築に力を入れています。時間と場所にしばられず自由に働くビジネスマンをサポートするため、東海道新幹線は「車内」「駅」「予約」の3つのシーンにおいて大きな進化を遂げています。本記事では、働き方の在り方が変わりつつあるビジネスマンをサポートするような、東海道新幹線のビジネス環境11選を紹介し、実際の使用感について簡単にまとめています。
この記事を読めば、東海道新幹線におけるビジネス環境の全容を知ることができ、新幹線移動において効率的かつ快適に仕事を進めることができるでしょう。
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新幹線車内のビジネス環境
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車内無料Wi-Fi
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東海道・山陽新幹線では全車両に無料Wi-Fi「Shinkansen Free Wi-Fi」が搭載されており、新幹線車内でも気軽に調べ物やメールなどのPC作業ができます。後述のSwork車両においては、より大容量の「S Wi-Fi for Biz」が利用可能です。
通信速度は、調子が良ければYouTubeをストレスなく見れるほどの速さがありますが、混雑状況によっては通信速度が大きく落ちることもあります。セキュリティが厳しい会社のパソコンでは、フリーWi-Fiに接続できないこともあるので注意が必要です。
セキュリティに万全を期したい方や、ビデオ通話や重たいファイルのダウンロードを伴う場合は、ポケットWi-Fiまたはデザリング機能を活用するといいでしょう。
コンセント
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東海道新幹線を走行する「N700A」および最新型「N700S」の車内にはコンセントが設置されており、PCやスマホの充電が可能です。
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形式別のコンセント設置状況です。普通車において確実にコンセントを確保したいなら「N700S」を狙って乗車すると良いでしょう。
Swork車両
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2021年9月より東海道・山陽新幹線「のぞみ号」全列車の7号車に、仕事を進めたいお客様の利用を想定した「Swork車両」が設定されております。
Swork車両のポイント ・全ての「のぞみ号」7号車に設定 ・車内でPC作業、通話が可能 ・座席の予約はEX予約のみ対応(券売機では購入不可) ・ビジネスツールの貸出(N700Sのみ) ・大容量無料Wi-Fiの提供(N700Sのみ)
実際に乗車してみたところ、車内はとても静かでPC作業などの仕事をするにはうってつけの空間でした。仕事をしている乗客は半分弱で、静かな空間でゆっくりと休むことを目的としている乗客も一定数いるように見受けられました。
ビジネスブース車両
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2022年5月より、「N700S」の一部編成における7号車と8号車の間のデッキ部分において個室型のビジネスブースが設置され、利用できるようになりました。
ビジネスブースのポイント ・のぞみ15、35、59、10、34、62号に設定 ・完全な個室空間 ・PC作業、資料を広げての作業、オンライン会議に最適 ・利用料は無料 ・1回30分まで ・7号車の乗客限定 ・事前予約不可
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ブース内は作業スペースが広く、静粛性が高いため、オフィススペースとしては最高でした。しかし、現段階では事前予約ができず、導入編成も3編成と少ないため、使い勝手はいいとは言えません。今後は全編成に拡大していくと思われるので、利便性向上に期待しましょう。
車内販売
近年、車内販売は縮小傾向にありますが、東海道・山陽新幹線「のぞみ号」「ひかり号」ではまだまだ健在で、コーヒー、アイス、軽食、雑誌等を気軽に購入することができます。
乗車前に慌てて買わなくても、車内で欲しくなった時に落ち着いて購入できるので、効率よく移動をしたい人にとってはうれしいサービスであると言えます。
駅のビジネス環境
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JR東海フリーWi-Fi
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新幹線駅構内では無料Wi-Fi(JR東海フリーWi-Fi)に接続することができます。通信速度が安定していて使い勝手は良好です。新幹線車内の「Shinkansen Free Wi-Fi」よりも通信速度が安定しているように感じます。
有料ワークブース・ラウンジ
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JR東海は、ビジネスマンに向けた有料の作業スペースの提供をしております。最近大きな駅でよく見かける個室ブースや、複数人で会議などができるラウンジ型のオフィスの貸し出しを行っています。
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筆者は実際に個室ブース「EXPRESS WORKーBooth」を利用しました。基本的な設備は他のワークブースと同じですが、新幹線改札の近くにあるため新幹線の乗車前後に気軽に利用できるのが大きな魅力です。
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無料ワークブース
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2021年9月より、東海道新幹線の主要駅構内の待合室に、だれでも自由に使える半個室タイプのビジネスコーナーが設置されております。(2022年6月現在、東京駅5席、名古屋駅5席、新大阪駅4席)
木目調のテーブルにコンセントとUSBタイプの電源と照明、傘置きを備えられており、ちょっとしたPC作業に適しています。ブース内は思ったより静かで、机の広さも十分あり、木の質感が心地よいため、何時間でも使っていたいと思えるほどの使い心地の良さでした。
今後全ての「のぞみ号」停車駅に拡大していくとのことです。
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コンセントポール
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2021年9月より駅構内の待合スペースにおいて、空港でよく見かけるようなコンセントポールが設置されています。これがあれば、万が一窓側のコンセントのある座席が確保できなかったとしても安心ですね。
予約・乗車における利便性向上
EX予約・スマートEX
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EX予約・スマートEXは、会員制のインターネット予約サービスです。手持ちのスマホで発車直前まで列車の予約が可能なので、柔軟にスケジュールを組めるのがうれしいポイントです。
どちらも利便性においては優れておりますが、頻繫に東海道新幹線を利用する場合は、エクスプレス予約会員になるのがオススメです。筆者も入会しておりますが、年会費1,100円で東海道新幹線を割引価格で利用できるのでとてもおトクです。
のぞみ12本ダイヤ
2020年3月のダイヤ改正で、のぞみ号が1時間で最大12本運行できるようになりました。これまでは、繫忙期や週末などは満席になることも多く、乗車のかなり前から席を確保する、もしくは空いている時間にずらす必要がありました。のぞみ号が増発されることによって、直前でも座席を予約できる確率が高まるため、利便性が大きく向上したと言えます。
まとめ
本記事では、東海道新幹線においてビジネスマンをサポートするサービス11選を紹介しました。ここ数年で東海道新幹線は、車内、駅、予約の3つのシーンにおいて、ソフト面とハード面ともに大きな進化を遂げ、格段に働きやすい環境に進化したと言えるのではないでしょうか。
時間と場所を選ばない自由な働き方は、これからの働き方のスタンダードになることでしょう。これまでは新幹線の移動において無駄な時間が多いと感じていた方も、この記事で紹介したサービスをうまく活用すれば、時間を有効活用して快適に仕事を進められること間違いなしです。
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