2022年秋デビュー!JR九州 西九州新幹線N700S「かもめ」のデザインとは?

新幹線
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西九州新幹線N700S「かもめ」導入の経緯

■博多~長崎 所要時間 ※国土交通省試算値 (現行)約1時間48分→(開業後)約1時間20分 △約28分

JR九州は、西九州新幹線、武雄温泉駅(佐賀県武雄市)~長崎駅(長崎県長崎市)間66㎞を、2022年9月23日に開業させます。西九州新幹線は今後、博多から長崎までをフル規格新幹線で結ぶ計画であり、2022年秋に一部を先行開業するという形です。なお、佐賀県内のルートは決まっておらず、武雄温泉~博多間の開業時期は未定です。

2022年秋に開業する駅は、博多に近い側から、武雄温泉駅(佐賀県武雄市)、嬉野温泉駅(佐賀県嬉野市)、新大村駅(長崎県大村市)、諫早駅(長崎県諫早市)、長崎駅(長崎県長崎市)の計5駅です。

同区間でデビューする車両N700S「かもめ」は、東海道・山陽新幹線で2020年に導入されたN700Sがベースとなります。編成数は短い6両編成(指定席:1~3号車、自由席:4~6号車)、最高速度は260km/hです。基本設計、設備は東海道・山陽新幹線で運用中のN700Sと共通にしつつも、外観・座席・色調などのデザインはJR九州ではお馴染みの水戸岡氏が手がけており、東海道・山陽新幹線N700Sと同じ形式とは思えないほどユニークな仕上がりとなっております。

本記事では、そんな個性あふれる西九州新幹線N700S車両のエクステリア・インテリアデザインについて既存車両と比較しながら解説いたします。

※本記事で扱う画像、情報は2021年7月28日のJR九州ニュースリリースを引用しております。(https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/07/28/210728_nishikyusyu_design.pdf)

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エクステリアデザイン

・JR九州のコーポレートカラーである赤を配色し、シンボルマークやロゴを配置

・毛筆の「かもめ」の書体をエクステリアデザインとして配置

JR九州公式発表

「かもめ」のロゴは、現在運行中の885系のデザインを踏襲したものになっていますね。

先頭形状

先頭部分の塗装は、前面窓とライトの周りがブラック、床下部分はレッドでの下地に「かごめ」のロゴが描かれています。まるでパンダのような印象を受けます。パンダと言えば、JR西日本の特急「ぱんだくろしお」を彷彿とさせます。先頭形状は東海道・山陽新幹線のN700Sと同じではありますが、色の塗り方で印象は大きく変わるものです。

側面

側面の塗装は先頭と同様に、客室床上部分は白を基調とし、床下部分はJR九州のコーポレートカラーであるレッドで塗られています。東海道・山陽新幹線のシンプルな青帯とは異なり、オシャレな見た目です。趣向としては、800系車両に近いイメージです。レッドの塗装と言えば、私個人的にはフェラーリの高級感と疾走感を思い起こします。

床下部分にレッドのアクセントカラーがあるのは画期的なことではないでしょうか?床下部分の塗装は乗車する時には見ることができず、正面もしくは、向かい側のホームに到着しているとき、走行風景を見るときしか床下の色は確認できません。ましてや、新規開業路線である長崎新幹線はホームドアが設置されており、トンネルが多く遮音壁も高いので、ますます床下部分を見る機会が減ってしまいます。

そのためか、既存の多くの新幹線車両には、床上部分にイメージカラーを塗装し、床下は白かグレーに塗られています。(E2系はダークブルーですがこれも目立つ色ではありません。)

このように、床下部分にアクセントカラーを塗装するという、ある意味タブー?な発想は、常識にとらわれない水戸岡氏ならではのユニークなアイデアと言えます。走行風景が楽しみですね。

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インテリアデザイン

・『優しい、明るい、楽しい、心地良い、美しい』をテーマに色、形、素材をセレクト
・和洋折衷、クラシックとモダンが組み合わされた、懐かしくて新しい空間を表現

JR九州公式発表

普通車指定席

座席は4列配置、床の模様はJR九州の観光列車でよく見かける切子のような模様が描かれています。座席形状は、九州新幹線開業時から走行している「800系」指定席と全く同じに見えます。800系と異なる点は、全席にコンセントが搭載されていることです。

このタイプの座席は見た目こそオシャレですが、座り心地が良くないので個人的にあまり好きではありません。800系デビューから20年が経過しようとしていますが、見た目に進化が無いのは少し残念です。同じ4列配置の普通車指定席でも、「みずほ」「さくら」で主に使用されるN700系8両編成指定席の方が座り心地も良く、重厚感があって好みです。ただ、絵を見る限り、座席のクッションが少し分厚くなっているように見て取れるので、座り心地は改善しているかもしれません。乗ってみて確かめたいポイントです。

普通車自由席

指定席が4列配置であるのに対し、自由席は2+3列配置になっています。東海道・山陽新幹線で運用中のN700S普通車と全く同じ座席なので、全席ひじ掛け部分にコンセントが搭載されます。座席のリクライニングは座面と背中が連動するため、リクライニング角度が深く、体が沈み込むような座り心地になっています。自由席座席は、指定席よりも横幅は狭くなりますが、座り心地的に自由席座席の方が好みです。

こちらが東海道・山陽新幹線N700Sの普通車の座席です。シートの色、床の模様、カーテンの柄以外は全て同じ仕様になるのではないかと思います。なお、東海道・山陽新幹線N700Sの車内については、別記事で詳しく紹介しています。参考にしてみてください。

荷物スペース

N700S「かもめ」には、車端に特大荷物スペースが設けらています。大きなキャリケースの持ち運びに便利ですね。東海道・山陽新幹線N700Sには、客室内に荷物スペースがないため、大きな荷物は最前部または最後部の座席を予約し、特大荷物スペースにおく必要がありましたが、西九州新幹線ではラクに荷物の持ち運びができます。

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まとめ

本記事では、JR九州が2022年9月の西九州新幹線、長崎駅~武雄温泉駅間開業に合わせて導入するN700S車両について解説いたしました。

インテリア、エクステリアともに洗練されたデザインとなっており、乗る人、見る人に感動を与えてくれるのではないでしょうか。

JR九州の特急・新幹線と言えば、向谷実氏作曲のメロディーですね。すでに各駅のメロディーとN700S「かもめ」号で流れる車内チャイム音が公開されています。早く乗ってみたいという気持ちになりますね。よろしければ聞いてみてください。

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