ワンコインで超贅沢空間!阪急電車「プライベース」に乗って分かったメリット・デメリットを解説!

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はじめに

阪急電車といえば、高級感のあるマルーンカラーの車体に内装は木目調の化粧板、オリーブ色のフカフカの座席に追加料金なしで乗れるというイメージではないでしょうか。とくに京都線の特急列車は昔から、進行方向を向いた座席に無料で座れるのが大きな特徴です!平日は通勤・通学客、土休日は京都・嵐山方面へのお出かけに多くの観光客が利用し、混雑するので座れないことも多々。通勤、お出かけの列車に座って移動できたら優雅だろうな、と思っていたところになんと、阪急初となる有料座席サービス「プライベース(PRiVACE)」が登場しました!本記事ではそんなプライベース車両のいいところ、イマイチな所などを乗客目線で解説したいと思います!

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プライベース(PRiVACE)の概要

阪急電鉄PRiVACE公式サイトより引用
https://www.hankyu.co.jp/privace/?_gl=1*1gj1do8*_ga*MzE1NTE1MzQ3LjE3MzcxODAzMTY.*_ga_WQ8B7K9PNL*MTczNzI1NjEzOS4zLjEuMTczNzI1NjE0MS41OC4wLjA.

阪急電車が提供する「プライベース(PRiVACE)」は、2024年7月に京都線の特急および準特急に導入された有料座席サービスです。乗車区間の通常運賃に加えて一律500円(税込)の座席指定料金で利用でき、快適で特別な移動空間が楽しめます。京都線特急車両8両編成中の1両に組み込まれており、2024年度現在、1時間に2~3本が運用されています。

プライベースのコンセプトは「“自分時間”にこだわる、阪急らしい特別な一両」です。コンセプトの説明として、『プライベート感と快適性を兼ね備えた上質な空間づくりを目指しました。リラックスのひと時、くつろぎの時間、ちょっとした読書タイムなど、それぞれの“自分時間”を過ごしていただけます。』とあります。

とにかく「自分時間」というワードが強調されていますが、車内にはどんな仕掛けがなされているのでしょうか?次の乗車体験記でご紹介いたします!

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乗車体験記

外観
阪急伝統のマルーンカラーの車体の裾部分に、一本のゴールドラインが描かれております。PRiVACEのロゴももちろんゴールドです。一般車とトーンを合わせつつも、ひときわ高級感が演出されています。ドアの窓は金帯で縁取られたひし形です。ユニークですね!

阪急電鉄PRiVACE公式サイトより引用

明るく上品なデッキ
車内側はこげ茶色の木目調です。一般車は明るい木目調なので、雰囲気がまた変わりますね。壁の上半分は上品な白色を基調としており、とても明るい印象です。また、ドア横の手すりは木目調とメタルが組み合わされており、細部まで上品さを感じさせてくれます。

重厚感漂う客室
デッキ部分は明るい印象でしたが、客室部分は重厚感のある印象です。壁はツヤのない木目調に、床はカーペット敷きになっております。天井部分はシンプルな白色を基調としておりますが、この天井部分のデザインは一般車とほぼ同様であり、チープさを感じてしまうのは残念です。もっといえば、2001年にデビューした先代の特急9300系は間接照明となっており、そちらの方が高級感を感じるのは私だけでしょうか?(笑)

座席
座席は1:2列配置で1席ずつが独立した構造です。座面は阪急伝統のゴールデンオリーブ色のモケットです。触った質感はいつも座っているあの阪急の座席と同じ素材です。日本の数ある特急列車のなかでも唯一無二の座席と言えるでしょう!座席背面は木目で背面テーブルはなくシンプルな構造です。
そしてプライベースのユニークな点が、座席間の仕切り板です。「自分空間」を高めるポイントになりますね!

機能
リクライニングもバッチリ倒れます。前後の間隔が広いのでフルに倒しても気になりません。
テーブルはインアーム式で、読書灯・コンセントもバッチリ完備です。

荷物置き場もあるので、キャリーケースなどがあっても安心です。また、自分が大きな荷物を持ってなくとも、他の旅行者の荷物で通路がふさがれることなどがないので、車内の秩序も保たれています。
車イス・ベビーカー置き場も広くとられています。足の不自由な方でも、赤ちゃんを連れていても安心ですね!

基本的にアテンダントからサービスを受けることはありません。京阪プレミアムカーでは、アテンダントがグッズ販売をしておりますが、プライベースにはありません。阪急コラボグッズはエキナカのコンビニなどで豊富な品ぞろえがあるので、これを販売するのはもったいない!これからプライベースが軌道に乗れば、グッズ販売があるかもしれません!(根拠はありませんが(笑))

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感想

イイところ

  • 乗車前のワクワク感がたまらない
    他の一般車両と一線を画す重厚感のある内装、大きな座席など、車両の外から見るだけでとてもワクワクします。
  • 静かに過ごすには最高の空間
    車内の雰囲気は観光というよりは個室感重視の空間となっています。通勤やおでかけでしっぽりと贅沢して休んだり読書などするにはうってつけの空間です。
阪急電鉄PRiVACE公式サイトより引用
  • 安い
    これだけ贅沢な空間ですが、料金は乗車距離によらず、たったの500円です。破格の値段と言えるでしょう。
  • 作業するには丁度いい。
    ほとんどの新幹線などで用いられる背面テーブルはPC作業などをするとテーブルが小刻みに動く一方で、プライベースはインアームテーブル構造なので、とても安定しており、PC作業などに向いています。
  • 途中駅からの利用は重宝する。
    阪急京都線の特徴として、始発の大阪梅田駅、京都河原町駅のほかにも、利用者の多い駅が複数あります。神戸線、宝塚線の乗り換え駅である十三駅、千里線、堺筋線との乗換駅である淡路駅、地下鉄烏丸線との乗換駅である烏丸駅などです。京都線特急は一日中乗客が多いため、途中駅から特急列車に着席できる確率はかなり低いです。これらの途中駅からの利用客にとっては、大変魅力的と言えるでしょう。
十三駅にて
  • 体感時間が早く感じる。
    途中駅に停車しても人の出入りが少ないため、駅に停車しているのも分からないくらいです。気分的にもとても優雅に過ごせるので、むしろ電車を降りたくないという気持ちの方が勝ちます(笑)

イマイチなところ

  • 遅延時に使えない。
    大幅な遅延が発生すると、一般車が運行されていてもプライベースの営業は停止されます。確かにひとたびダイヤが大幅に乱れれば、混乱を避けるためにいったん営業を見合わせたい事情は理解できますが、問題なのがダイヤが正常に戻るまで全く使えないという点です。京都線の運用は複雑なので、正常に戻るまで半日かかることもざらにあります。遅延時こそ混雑したり所要時間が長くなりがちなので、プライベースで落ち着いて移動したいというのが本音です。遅延時は営業を完全に停止するのではなく、車内販売のみで対応するなどできればいいと思うのですが、そのような対応は行っていないようです。今後の改善に期待です。
  • 駅で発売していない。
    プライベースの座席指定券はオンライン予約サイトまたは、空席がある時のみ車内にて販売しております。駅での販売は実施しておりません。指定席を確保するには、予約サイトを経由する必要があるため、不慣れな人や時間に余裕がなければ面倒に感じてしまいます。もちろん、その分券売機の導入コストなどが抑えられ、豪華な座席を低価格で利用できるとも捉えることができます。

好みが別れるところ

  • 小さな窓
    プライベースの側面窓は一般的な特急列車の窓と比べ、比較的高い位置に設置されており、となりの窓との間隔も広い(つまり窓の面積の割合が大きい)ので開放感というよりは個室感を感じます。窓からの眺望を楽しみたいときには少々物足らなさを感じることでしょう。また、座席の目の高さにあるヘッドカバーが大きいことや、2人席にはパーテーションがあることも相まって、視界は制限されます。そもそもプライベースのコンセプトが個室感を重視するものなので、それはそれでトーンがとれていていいと思います。個人的に、眠りたいとき、本を読んだりPC作業をするときなどは、外から余計な光が入ってこないため、プライベースのような小さい窓の方が好みです。
  • インアームテーブル
    プライベースのインアームテーブルは背面テーブルに比べて安定感があるのでPC作業には向いています。一方で、テーブル面積が小さいため、飲食には向かない。また、ドリンクホルダーは500ミリリットルのペットボトルが丁度収まるくらいの大きさであり、窓下のテーブルも細いため、少し大きめのカップは、置き所に困ってしまうことでしょう。
  • 座り心地
    座り心地は少し背中が張ってしまうような感じです。また、阪急伝統の緑のモケットは触り心地は最高ですが、少し滑りやすいのも事実です。体全体が沈み込んでホールドされるような座り心地ではないため、体勢を崩してくつろぐには向きません。ただ、座り心地が悪いというわけではなく、好みが別れるといった程度です。私個人的には、姿勢よく座れば全く疲れない座席なので非常に気に入っています。
  • 2人席のパーテーション
    2人席はパーテーションで仕切られており、プライベート感が向上しています。隣の人と全く目を合わすことも無く、スマホ画面を見られることも無いでしょう。その反面、となりの席と顔を見ながら会話するには身を乗り出す必要があり、複数人でワイワイしながらの利用には向いていません。
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今後の展望

現状(2024年度現在)、プライベースの運用本数は1時間あたり2~3本程度に限定されておりますが、今後は新車の導入がすすみ、2025年度には1時間4~6本まで拡充される見込みです。座席の着席機会が増えるので、より利便性が上がりますね!

プライベースは複数人でワイワイ利用するのに向かないと言いましたが、特急の普通車でも十分に快適な空間を過ごせます。また、観光気分を味わうなら「京とれいん」がオススメです!

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