2020年7月にデビューした東海道・山陽新幹線の最新型車両「N700S」に狙って乗るのは難しいと思っていませんか?
たしかに、まだ東海道・山陽新幹線の全編成のうち3割ほどしか導入されておらず、運任せで引き当てるのは至難の業です。
本記事では、そんなN700Sの魅力と運行されている列車について紹介します!N700Sに乗って快適に移動したい方は必見です!
本記事でわかること ・N700Sの魅力 ・N700Sで毎日運行される列車の運用 ・当日の運用確認方法 ・乗れる確率が高い列車
N700Sについて
導入状況
東海道・山陽新幹線のN700Sは、N700系のフルモデルチェンジとして2020年7月にデビューし、「のぞみ」「ひかり」「こだま」にて16両編成で運用されています。2024年1月現在の在籍数は、JR東海(J編成)は40編成、JR西日本(H編成)は3編成です。東海道・山陽新幹線においては、N700SとN700A(いずれも16両編成)が合計173編成在籍しており、その中でN700Sは約4本に1本の割合で運行されていますが、まだまだ少数派です。
進化した設備
・コンセント全席装備
先代のN700Aでは、コンセントが窓側席にのみ設置されていましたが、N700Sでは改善され、全席のひじ掛けにコンセントが搭載されています。これにより、コンセントを利用するために窓側席を確保する必要がなくなり、利便性が向上しました。
・リクライニングの角度が大きくなった
N700Aは背中の面が倒れるだけの構造であるのに対し、N700Sは背中が傾くのと同時に座面も同時に動くゆりかご方式を採用しています。
・トイレが温水洗浄便座
N700Aの一部で採用されていた温水洗浄便座が標準装備です。
・高速走行時の揺れが軽減
N700Sは、高速走行時の細かな揺れを軽減する設計が施されています。先代のN700Aも十分に乗り心地が優れているため、頻繁に新幹線を利用しない人は、N700Sの乗り心地の向上を直接感じることが難しいかもしれませんが、長時間乗車後に感じる疲労感は大幅に違います。特に到着後に活動的に過ごしたい人にとっては、非常に喜ばしいことです。
Swork車両(のぞみ7号車)の設備が充実
東海道・山陽新幹線の7号車は、仕事が進めやすい環境が整った「Swork車両」です。その中でもN700Sで運行される「Swork車両」は、通信速度の速い「SWi-Fi for Biz」の提供や、個室型ワークスペースである「新幹線ビジネスブース」のサービスが提供されています。新幹線に乗りながら、テレビ会議、資料を広げた作業、PC作業が捗ります。
N700Sで毎日運行される列車
2024年3月のダイヤ改正より、ビジネスブースを設置したN700Sの運用が、東京~博多間直通のぞみ号を中心に多く設定されました。以前までは、東海道新幹線完結型に集中投入されていましたが、山陽新幹線を直通する運用にBuisiness booth付きの車両を投入することで、長距離利用者の満足度向上につなげ、航空機との競争力向上を図っているものと思われます。
【下り】東京→新大阪→博多
【上り】博多→新大阪→東京
確実に乗車する方法
【オススメ】スマートEXにて確認
スマートEX会員は、アプリにてN700Sの運行列車を確認できます。予約時に運用を参照できるため、非常に便利です。通常、ダイヤ乱れがなければN700Sの運用予定は変更されないため、座席に余裕がある場合には当日の最新の運用状況をもとに、N700Sの列車を探して変更するのもいいですね。
【オススメ】当日朝にJR東海HPで確認
JR東海HPにおいて毎朝、N700S車両で「本日」運行する予定の列車が公開されています。先述のスマートEX予約画面にはない、「車いすスペースが6席あるN700S(従来は2席)」および「ビジネスブース」の有無についても掲載されています。車いすで乗車したい方や、ビジネスブースを使って効率的に仕事を進めたい方にはうれしいですね。
【出典元】JR東海:N700S車両で「本日」運行する予定の列車
確率を上げるには、東京-新大阪完結型を狙う
N700Sに乗れる確率を高めるには、東京-新大阪間で完結する列車を狙うことがポイントです。
JR東海管内(東京-新大阪)で完結する列車は、JR東海の車両が充当される可能性が高く、その分N700Sで運用される確率も高くなります。
東京新大阪間完結型
「のぞみ号」200番台(毎日運行), 300、400番台(多客期運行)
「ひかり号」600番台(毎日運行)
「こだま号」全て (毎日運行)
経験上、週末や連休などの多客期に運行される「のぞみ」300、400番台は、N700Sで運行される確率が高くなります。
東京⇔新大阪間をお得に乗車する方法については以下の記事でまとめております。参考にしてみてください。
今後の増備計画
JR東海N700S(J編成)は2026年度までに59編成が、JR西日本N700S(H編成)は2026年度までに6編成が導入される予定です。
(情報源:JR東海ニュースリリース/2022年5月27日、JR西日本ニュースリリース「東海道・山陽新幹線車両 N700S の追加投入および、N700Aタイプの機能向上について」/2023年6月16日)
両社の編成を合わせると、2023年度末に46編成、2026年度末に65編成がそろうことになります。増備とともに、東海道・山陽新幹線直通型「のぞみ」「ひかり」号への乗車チャンスが増えることでしょう!今後の増備に期待しましょう!